気温・湿度が上がるこの季節。気になるのが食中毒ですよね。
食中毒と一言でいっても軽い腹痛や嘔吐で済む場合から、ひどい脱水症状起こし完治に1週間以上かかる場合もあります。
キホンを知って備えましょう!
ANSERドクター
別府内科クリニック 別府 徹也 院長
鈴鹿市東磯山3丁目19-25 TEL:059-386-1117
Q1 食中毒の主な症状を教えてください
主な症状は急性下痢、腹痛、吐き気、嘔吐、発熱などです。夏季の急性下痢症の半数以上は感染性胃腸炎でほとんどは細菌腸管感染症が原因です。
主な食中毒の原因菌としてカンピロバクター、サルモネラ、腸管出血性大腸菌、腸炎ビブリオなどの種類があります。
菌によっては血便を来すこともあり、特に腸管出血性大腸菌は重症化する場合があり、
尿の出が悪い、血便の頻度が高い、強い腹痛が続く、足がむくむ、身体がだるいなどがあれば重症化のサインですのですぐに医療機関を受診してください。
Q2 食中毒になってしまった場合の対処法を教えてください
身体がだるい、尿の出が悪い、頭痛、動悸、たちくらみ、めまい、筋肉痛などは脱水症状の可能性があるサインです。
まずは少しでも水分摂取ができるかが重要であり、嘔吐下痢により全く水分摂取ができない場合は脱水状態となり重症化する恐れがあります。
市販されている経口補水液(OS1など)は効果的で速やかな水、電解質補給が可能であり、軽度から中等度の下痢による脱水に対して有用と考えます。
高度の脱水の場合は点滴(補液)が必要となるため医療機関を受診されることをお勧めします。
Q3 対処に対する注意点を教えてください
食中毒(感染性腸炎)では便培養と問診によって原因菌を同定していくのですが、問診が非常に重要です。
問診では食事歴や海外渡航歴などを詳しく聞き取ります。菌によって潜伏期間や原因となる食品が違うため、食べ物の内容や数日前までの食事歴を遡ることがあります。
また菌の種類によっては食中毒として保健所に届け出する必要があります。医療機関受診の際は詳細な問診にご協力をいただければ幸いです。
市販の止痢剤は排便のコントロールには有効ですが、菌の排泄を遅らせる可能性があるため、市販薬の内服には注意が必要です。
〜食中毒予防の3原則!〜
食中毒菌を 「付けない」「増やさない」「やっつける」
高齢者や子ども、また抵抗力が弱まっている方は重症化する恐れが高いです!
まずはこの3原則を守るようにきっちり予防しましょう!
別府院長 ありがとうございました!
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