コロナ禍だからこそチャレンジを!
2020年1月に初めて日本でコロナウイルス感染症が確認されて以来、経済や医療、日常生活は多大な影響を受けています。もちろん歯科市場にも影響が広がりました。例えば、感染症を恐れ、治療を中断してしまった患者様の多発や口内環境の悪化など健康につながる問題が発生しています。
先も見えないようなこの2年間でしたが、そんな中でも前を向き患者様・地域のことを考えて新たな取り組みを続けてきたくろい歯科クリニック。院長の想いをお伺いしました。
黒井 建志 院長
コロナ禍での成長
新型コロナウイルス感染症の拡大が始まった時は、この先どうなってしまうのかという不安が広がり、融資を受けることを決めました。クリニック継続のためにはもちろんですが、もしこの未曾有の時を乗り越えることができたら患者様・スタッフのために投資をしようと考えていました。あれから2年が経ち、くり返される危険にも立ち向かい、新しい生活様式の中で私たちは暮らすようになりました。
この長期にわたる事態の中、止まることなく成長をし続けるためにも、患者様・スタッフのために1年前から改革をスタートさせました。全国的にも難易度の高いセミナーに参加し、15件の歯科医院を見学させていただきました。真撃に歯科医療を向き合っておられる先生方や取り組みを目の当たりにし、良い意味でショックを受けることができました。
医院改装を通じて地域還元を目指して
「患者様のため」「スタッフと医院のため」「地域のため」この3つの視点で取り組まないと、本当の意味での歯科医院経営ではないということを学びました。くろい歯科クリニックはこの多気町という土地で4代100年の歴史があります。
ここまで長く続けてこられたのは全て患者様・地域の皆様のおかげです。そのため我々が地域のために何かできることはないかを探し続け、6年前には地域の集いの場作りや景観保持のために医院隣に公園(クロミンパーク)を作りました。今回は医院自体を大きく改装することで、患者様が来院しやすい環境を目指しています。
リニューアルの2つのポイント
●待合室の拡大
患者様が密にならずに、ゆったりと過ごしていただけるように待合室を拡大しました。
特に窓辺のカウンターは人と対面せずにお待ちいただくことができるので、無料喫茶コーナーとともに好評です。
●メインテナンス専用チェア・カウンセリングルームの増設・新調
来院される患者様は、痛みや突発的に治療を必要とされる急患の方と、予防を目的とされる方に分かれます。
急患者様には、どうしても待ち時間が発生することがあるのですが、未病の分野であるメインテナンスのために来院される患者様にはしっかりと予防の時間を確保していただくために、お待たせしないようにすべきたと考え専用チェアを設けました。
そして改装には患者様だけではなく、スタッフへの還元も期待しています。法人名でもある「にじいろ」には、たくさんの色が輝く虹のように、それぞれの職種が輝ける場所という意味を込めています。
メインテナンス専用チェアやカウンセリングルームが充実することで、歯科衛生士やTC(トリートメントコーディネーター)の活躍の場が広がり、よりやりがいのある職場へとつながればと思っています。
かかりつけ医で受診・治療の継続を
コロナ禍では、感染を恐れ歯科治療を中断してしまった方が多くいらっしゃいます。当院でも1年ぶりに来院してくださった患者様がいるのですが、残念ながらお口の状態は悪化していました。
日本歯科医師会での5回の内部調査によると2020年から2021年末までに歯科治療を介しての明らかな感染拡大事例の報告はなかったようです。歯科治療の現場では、歯科医師やスタッフの感染リスクが高いと言われていますが、日頃から徹底した感染防止対策を行った結果かと思われます。口内環境は全身の健康にも影響を及ぼします。かかりつけ医をお持ちの方は、通院を年単位で空けてしまわずに歯科治療を続けていただきたいです。
医療法人にじいろ
くろい歯科クリニック
〒519−2181 多気郡多気町相可西巡り793−5
TEL 0598−38−2152