スポーツをするとき、いきなり大きな力を体に加えると金の断裂や肉離れなどの傷害が引きおこされやすくなります。
あらかじめ筋や腱を緩めたり、よく引っ張って伸ばしてやったり、一種の準備態勢を整えることが大切で、そのために開発されたものがストレッチ体操です。
ストレッチ体操で体のさまざまな腱を伸ばして、筋を収縮伸展させることによって、筋肉に弾性が与えられて柔軟性が増し、関節の可動範囲も拡がります。
さらに、この体操を規則的・計画的に実施すれば、他にもいろいろな効用があります。
筋肉へ刺激が与えられて血行がよくなり、体の組織も活性化されますので、スポーツをする人はもちろん、それ以外の日常生活で運動不足になりがちな人や高齢者・筋肉作業に従事する人、またリハビリ中の人や腰痛・肩こりの人にも効果が期待でき、健康の保持増進・疲労回復など健康調整法としても適しています。
ストレッチ体操は、体を支える筋肉や腱を意識的にゆっくり伸ばすだけの簡単な体操です。いつでも・どこでも・誰でも行うことができ、道具も必要ありません。日々の健康づくりに役立ちますので、それぞれの運動(ポーズ)のポイントをおさえて実施しましょう。
ストレッチ体操だけでは筋力の衰えを予防することはできません。ストレッチ体操と合わせて筋力トレーニングを行うことが大切です。
加齢と共に身体は変化します。特に下半身の変化は顕著で、腰の位置が下がる上、膝と膝が開いてガニ股気味な歩き方になってしまいます。これは、お尻の筋力と内転筋(太モモの内側の筋力)の衰えが大きく影響していますので、筋力トレーニングで強化することが必要です。
内転筋を強化する運動には、四股踏み・ランジ・ワイドスタンスでのスクワットなどがありますが、中でも最も効果的で同時に腹筋まで強化できる「足バサミ運動」が最適です。