遊びの中から体幹を鍛えたり、
自分で考えたりできる活動を取り入れています。
放課後デイサービスURAURA、管理者の中前 千絵さんにお話をお伺いしました。
●放課後デイサービスを始めようと思われたきっかけを教えてください。
昭和58年に社会福祉法人いせきれい会を開設いたしました。
URAURAの母体となる、八野生活介護センターは、学校卒業後利用していただく施設で、障がい者の方が入所や通所をしながらお仕事や様々な活動を行っています。
障がい者支援を行っていく中で、在学中の子どもたちに向けても、法人として何かお手伝いできないかと考えを進める中で、重中度の特別支援学校や、地域校に通学している軽度の子どもたちにも『安全に過ごせる場の提供』と、『働く家族が安心してお仕事ができるように』との思いから放課後等デイサービスURAURA八野と稲生を開設しました。
●施設の特色などはございますか?
臨床心理士や理学療法士、音楽療法をはじめとする専門的な支援に重きを置いています。
専門職は、八野に配置されているので、稲生でそれぞれが月2回ほど活動を行っています。
例えば、自分の感情をコントロールすることは臨床心理士、身体の使い方については理学療法士、音楽を楽しみながら周りと合わせる等支援は音楽療法士など専門的な活動です。『地域でより生活しやすくなるには』と考えると、『ルールを守る』、『感情のコントロール』、『周りと協力する』ことはとても大切だと思います。
稲生では生活に必要なことを遊びや調理実習などの集団活動などで学び、家庭や地域に帰った時に役立つことを目指しています。
八野では重中度の障がいのある子どもが多いです。身体を上手く使えない子や自分の思いを上手く伝えられない子に対して、どうしたら子どもが自発的に伝えられるか、またこちらが理解できるか、それを叶えるために何ができるかを常に考えています。
行事としては、クッキングが大人気です。開催する日には、予約でいっぱいになるくらい、みなさん楽しんで参加していただいています。普段なかなか、お家ではできないような体験を、仲間と一緒に体験していただければと思います。
また、稲生と八野は施設同士でもよく交流をしています。八野にある中庭や足湯、スヌーズレン(気持ちを落ち着かせるための部屋)で元気いっぱい遊んでいます。
●放課後等デイサービスを運営するにあたってやりがいや苦労したことはございますか?
子どもたちの成長が見えるところに、とてもやりがいを感じています。出来なかったことが出来るようになったり、伝えられなかった思いが伝えられるようになったり、待つことが出来なかったのが出来るようになったりする姿を見ると、達成感があります。苦労することは、障がいの特性や子どもによって性格の違いもあるので、限られた職員で、いかにその子に合った支援をするかという点です。家族の思い、本人の思いどちらも叶えてあげたい、また支援する中、この子はこういうことが出来るのではないかという職員の気づきもあり、何にスポットを当てて支援していくかという選択は難しいです。しかし、保護者の方々がURAURAの支援に対しとても理解をしていただいているので、施設側の小さなスモールステップをいっぱい踏んで、出来ることを増やしたいなどの思いを汲んで下さるので感謝しています。
●1日の流れを教えてください。
平日は、施設到着後は各自の宿題をします。それから、おやつを食べて近くの公園に行ったりしています。長期休暇については、自宅から施設に着くと、朝の会をして個別課題(宿題)をします。お昼を食べた後は、集団活動をしてからおやつを食べて帰りの会をして帰宅という流れになります。大きなスポンジの積み木の上をバランスを取って歩いたり、トランポリン、レゴブロックなど遊びの中から体幹を鍛えたり、自分で考えたりできる活動を取り入れています。
〈取材協力〉
放課後デイサービスURAURA稲生
〒510-0205 鈴鹿市稲生4丁目19‐6
0593-92-5130
【営業時間】
平日(月〜金) :下校~18:00
土・祝・長期休暇:9:30~16:00
【対象】
小1~18才
【送迎エリア】
鈴鹿市内(要相談)
【定員】
10名