ここでの生活を通じて、
人との交流を身につけてもらえるように取り組んでいます
放課後等デイサービス Pal Life管理者の辻 彰さんにお話をお伺いしました。
●放課後デイサービスを始めようと思われたきっかけを教えてください。
自分の親の介護がきっかけで、介護サービスを知り、自身でもデイサービスを始めました。
サービスを通じて、より活動的な障がい児を持つ家族の大変さを感じ、お手伝いができないかと思い放課後等デイサービスを開設しました。
●施設の特色などはございますか?
小学生から高校生までの幅広い年齢の利用者さんを受け入れているので、自然と年齢の高い子たちが小さい子の面倒を見てくれています。
これから社会に出ていく上で必要な「人と上手に交流ができる」ということを、一番大切だと考えており、また子どもたちにはここでの生活を通じて、人との交流を身につけてもらえるように取り組んでいます。
学校終わりの子どもたちは、施設に着くとまず今日の宿題やプリント学習をします。
それが終わると、おやつを買いに行く児童は、家族の方が持たせて頂いた200円程度のおこづかいを持って、近くのお店へ行きます。自分でお菓子を選び、計算してお金を支払うことが、社会に出ても自分で買い物をする訓練になっているのです。
遊びという子どもたちが楽しめることや興味を持てることを通して、お友達との関わりやルール、マナーを学んでもらえればと思います。他にも外遊びの時間はしっかり確保していて、近くの公園でたくさん身体を動かしています。これからの季節は、川遊びやプール遊びもする予定です。
外遊びを通して、体幹やバランス感覚も養われます。
また、音楽療法として、一緒に歌を歌ったり、リズムに合わせて身体を動かすことも行なっています。
2~3か月に一度は外出支援にも取り組んでいます。最近ではイルカ島に行ったり、納豆作り体験を行いました。3,000円という決まった金額の中で、自分たちでお金を払い、お金の価値やみんなで行く楽しさ、達成感を感じてもらえたらと思っています。
高校生になると、就職に向けてのジョブトレーニングを行います。例えば、数字と同じ場所に、ボルトを付けて締めるというようなゲーム近いような作業を行います。そこで長い時間集中力が続くように作業に慣れてもらったり、手先の訓練にもつながります。学校の先生とも連携し、社会に出て安心して生活をするために、どのような訓練をしていくべきかを考え、保護者の方に提案しています。
発音できない子どももいるのですが、自分の意思を伝える手段として組み合わせによって「〇〇に(誰に)〇〇を(何を)〇〇してほしい」と意思表示ができるような絵カードを使ってもらっています。もちろんこの絵カードも、一人の子どものために手作りしたものです。同じ「障害」を持っていても、一人一人によって必要な対応は全く違います。どんな対応・支援が必要なのかを知るためにも、一人一人の様子をしっかり把握するようにしています。
【取材協力】
放課後等デイサービス Pal Life
〒519−0415 度会郡玉城町田丸355−1
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【営業時間】
月・火・水・金曜 :14:00~17:30
土・祝日・長期休暇:10:30~16:30
【定休日】
木・日曜日
【対象】
小学生〜高校生
【送迎エリア】
玉城町・度会町・伊勢市・明和町
【定員】
10名