ひとりひとりに合ったはたらく」をみつける連載第9回
令和3年3月から、民間企業の障害者法定雇用率が「2.2%」→「2.3%」へと引き上げられました。しかし、障害者の求職件数と就職件数の差は開いたままです。障害者の就職について、就労移行支援事業所「ジョブステーションマツサカ」の三村さんにお話をお伺いします。
ジョブステーションマッサカで訓練を受けた後は企業へと紹介し、就労へ繋がるように支援しています。幅広い企業・職種へと紹介する施設もありますが、我々はどちらかというと分野や職種を絞って利用者さんに案内しています。これはどちらが良い・悪いというわけではありません。企業や仕事内容を我々もしつかりと理解できていることが、利用者さんの就労後のギャップが少なくなり、その後の継続率にも影響すると考えているため、一つ一つの企業様との信頼関係を大事にしながら、就労のお手伝いをさせていただいています。就労する前に仕事内容をしつかりと理解していることは大事ですが、就職する企業に障がいについて事前に説明しおくことも大事です。得意なこと、できないことなどを伝えておくことで、合理的配慮を受けることができ、双方に良い環境の中で働くことができます。もし障がいを伝えすに就職した場合は、もちろん合理的配慮などもありませんし、もし後から障がいが発覚した場合はそれまでの信頼関係も崩れてしまいます。発覚せずとも、何年も働いていると企業が求めるレベルは高くなり、最終的にはついていけすに辞めてしまう場合もあるでしよう。どちらが自分にとって本当に幸せなことなのか、しつかり考えて選択いただきたいなと思います。
また、企業側からも「障がい者の方と働くことは難しいのでは」というようなお声をいただいたこともありますが、会社の1番の仕事は人の育成だと思います。障がい者であろうが健常者であろうが、どんな人にも働いてもらえる会社や仕組みづくりをすることで、その後の大きな発展につながります。現に作業工程やチェック体制を見直すことで、ミスが発見しやすくなりミス自体が減少し生産性がアップした事例も体験しました。「できないだろうな」という決めつけではなく、今のやり方を見直し、工夫をして環境を整えていただけると、もっといろんな人が働きやすい社会にもなると思います。
ありがたいことに、市役所や農協、ドラッグストア、工場など多くの企業様とつながり、修了者を紹介させてもらっています。「またジョブステーションマツサカで通っていた人を採用したい」と言ってもらえることにもメリットがある、そんな支援が実現できるように努めていきたいです。
株式会社JSM
代表取締役
三村 作典さん
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就労移行支援事業所
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併設:日中一時支援、放課後等デイサービス(ベルカレッジ)